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今回は「小ワザ編」だ。
といっても、特別なことは何もない。
皆さんもいつも無意識にしていることだ。
掃除の具体的なテクニックについてはここでは触れない。
作業のカテゴリー分けが私の「小ワザ」だ。
同じように見える掃除の作業だが、その性質によってアプローチの仕方を変えていることに気が付いた。
例えば、掃除機掛けは布団を上げた後「決まったとき」にするが、風呂の細かい掃除は入浴中に「ついでに」するのがいちばんストレスが少ない。
そこで、作業をいくつかのカテゴリーに分け、進め方を変えることにした。
カテゴリー決めには、作業の性質と私のムラのある性格の両方を考慮した。
カテゴリーを意識したアプローチをすることで、作業がスムーズに進むようになってきた。
以下は私の例だが、生活スタイルと性格によって分類とアプローチは変わってくるだろう。
イメージしやすいように細かい例も挙げていく。
もくじ
「決まったときに」する作業
時間の決まったあるタイミングに合わせて進める作業。
タイミングを決めていることで、自動運転のように体が動いて、考えなくて済む。
朝、布団をあげたら、ラグの上だけに掃除機をかける。
- 床に何も置かれていないこのタイミングがベスト。
- ラグの上だけ。「みなまでやらない」。
メイクの最後に、道具についた汚れをティッシュで拭く。
- 細かいことだが、分類の例として入れておく。
夜、翌日の支度をした後に、カバンの中とカバン置き場のまわりを軽く整理。
- 打順を迎えたイチローの動作のように、一連の作業がルーチンになっている。
仕事や作業の前に、デスクまわりを軽く整えてウェットシートで拭く。
- これもルーチン。集中するためのおまじない。
長時間の外出(実家に行くなど)の前に、服置き場を整える。
- 忘れ物の確認も兼ねている。
大雨の後、窓やベランダのまわりを拭き掃除。
- サッシの汚れがゆるむので、このタイミングがベスト。
- ダイソーの3枚100円の雑巾(使用済で捨てる前のもの)で拭いて、そのまま捨ててしまう。
食器を洗ったあとに、蛇口とシンクの上をアルコールで拭く。
- この2か所だけを拭く。キリがないので「みなまでやらない」。
- 洗う面倒のないキッチンペーパーで拭く。
- ついでにコンロのふきこぼしをぬぐうことも。
夜、布団を敷く前に、床やテーブルに置かれたものを定位置に戻す。
- 布団を広げるのでスペース確保のためにものを動かす。
- ゴミ箱やティッシュ箱など。
「ついでに」する作業
今回いちばんおすすめしたいテクニック。
体が動いたついでに他の作業もできれば儲けものだ。
セットにできる作業を発見していこう。
この「ついでコンボ」をいかに増やせるかが、楽に掃除するためのポイントだ。
前述の「決まったときに」する作業と重複することもよくある。
雑巾を捨てる前に、ベランダやサッシの泥も拭く。
- 前述の「大雨のあと」にタイミングが合えばベスト。
- ざっと「6割」拭いたらOK。
- ダイソーの3枚100円の雑巾をよく使うので、雑巾を捨てるタイミングがときどきある。
テーブルを拭いたら、ウェットティッシュでリモコンも拭く。
- テーブルが小さいので台ふきんの代わりに除菌ウェットティッシュを使っている。
- 余った部分でテーブルまわりの小物やスマートフォンの液晶を拭くことも。
メガネの水滴を拭いたら、ティッシュで鏡の汚れを拭く。
- 細かいけれど、まさに「ついで」掃除の例。
キッチンペーパーを使ったとき、余った部分でシンクやコンロのまわりを拭く。
- キッチンペーパーで拭けるだけの範囲に限定。
- がんばりすぎない。「6割を2回」。
冷蔵庫で何かこぼしたときに、ポケットやドアも一緒にアルコールで拭く。
- これもキッチンペーパーで拭けるだけ。あとは次回にまわす。
植木の手入れをしたときに、ベランダの排水口の砂を取る。
- 「建物のメンテナンス」なのでなるべくまめに掃除したい。
「時間を限定して」 する作業
待ち時間の有効活用。
筋トレするにもちょうどいい時間だ。
時間を決めて、過ぎたらぴたっとやめるのがポイント。
お湯が沸くまでに洗い物をする。
- 逆に、お湯を沸かすまで洗い物を置いておくことも。
- 余裕があれば立ったまま筋トレをすることも(!)
こま切れの待ち時間にリビングの片付けなどをする。
- 5分程度の待ち時間は何か作業をすると決めてしまうとイライラしない。
- ものを定位置に戻したり、空のペットボトルをつぶしたり、財布の中を整理したり。
ウェットシート1枚分だけ拭き掃除をする。
- 上記の例にも登場するが、ウェットシートは作業時間を限定するために有効なツールだ。
- 「みなまでやらない」。エネルギー温存を心がける。
【作業を小分けにする】
「ついでに」する作業や「時間を限定して」する作業を可能にするのは、「作業を小分けにする」という前準備だ。
作業を小さなユニットに分けると、すきま時間を有効に使えるし、なにより作業に取りかかるときのストレスが小さくなる。
工程の多いキッチンの掃除であれば、「コンロ」「上棚」「中棚」「下棚」「シンク」「レンジ」「冷蔵庫」とざっくり分けられるだろう。
さらに「洗いかご」「調味料コーナー」と3分程度の細かい単位に作業を切り出して意識すると、すきま時間の作業や「ついでコンボ」に組み込むことができるユニットとなる。
「小分けにできる作業はないか?」といつも探している。
1つの部屋の床ですら1度に掃除しないことがあるほどだ。
上記の例にもたくさんの小分けされた作業が含まれている。
「気まぐれで」する作業
あえて頻度を決めないことで、心理的なハードルが下がる。
作業するのは、汚れが目に付いて、かつエネルギーが残っているときだけ。
雨の日、晴れた日、一人で起きた午前中、酔って気分のいいとき、気分をさっぱりさせたいとき。
鼻歌をうたいながらハッピーに作業できるタイミングは意外とあるものだ。
なぜか水まわりが多い。
面倒な作業だと思っていて、気が乗らないと取り掛かることができないのかもしれない。
シンク/コンロ/キッチンの床 拭き掃除
- いつも突然掃除を始め、突然やめる。
- 小分けした作業のユニットを意識しながら、何日かに分けて少しずつ進める。
- 「みなまでやらない」。キッチンはハマるとキリがない。
- 場合によっては焼酎を飲みながら作業をしている…。
トイレ 拭き掃除
- 気になるときに「ついでに」拭いていくのが基本だが…。
- なぜか突然、きっちり掃除をしたくなる。
お風呂
- 入浴中、「ついでに」メラミンスポンジでバスタブや床の湯あかをこする。
書類の整理
- ファイルに出し入れする書類があるときに「ついでに」他の書類の整理もする。
プラズマクラスター、掃除機の手入れ
- 何かをした勢いで突然始める。多分面倒だと思っているのだろう…。
- ほこりが溜まりやすく目に付くので、さっぱりすると達成感がある。
【ちょこっと掃除のお供はウェットシート】
拭き掃除の最後に「クロスを洗って干す」のがストレスだった。
使い捨てのウェットシートやキッチンペーパーを活用することで、気持ちのハードルが一気に下がった。
「計画を立てて」する作業
タスクを書き出し、優先順位を決めてから始める作業。
年末の大掃除や、大物の洗濯、クリーニングなどの季節の掃除は、付箋を並べ替えてリストを作り、数週間かけて進めていく。
優先順位を決めていることで、作業を積み残して次の大掃除へまわすこともできる。
大きなプレッシャーになるので、なるべくなら大掃除はできるだけしたくない。
とはいえ、普段手をつけない場所の掃除はどうしても発生する。
5月、11月の気候の良いときに少しずつ進めることが多い。
年末の大掃除は水まわりと窓まわりだけにしたい!
「家族みんなで掃除をする」という雰囲気は出ていいかもしれないが…。
「大掃除」と「ものの処分」についてはまた個別に記事にしたい。
【タスクはリストに書き出す】
大掃除や大物洗い、年末の買い出しなどはリストに書き出している。
付箋を使ったアナログの方法と、スマホのメモやEvernoteを使ったデジタルの管理の両方を使い分け。
デジタルのリストは家族と共有している。
書き出したリストは捨てずに翌年の参考にする。
書き出すことで作業の全体の量がわかると意外にタスクが少ないこともあり、不安やプレッシャーが小さくなる。これがいちばんの利点。
その他
どうしても上記のいずれにも当てはまらない作業が発生するだろう。
仕方がない。
おやつをごほうびに、気合いで乗り切ろう!
次回はスピード掃除などの「番外編」。
引き続きお付き合いください。
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