レビューと私 | はじめに

ものを買うときは、延々と迷ったあげくになかなか買わない方だ。

家具や家電はもちろん、生活雑貨のようなちょっとしたものでも、頻繁に使うものや長く使うものになると慎重になってしまう。

仕事で使うものとなったらいよいよ迷って決められない。

世の中には星の数ほどものがあって、いくらでも買っていい。
お金や置き場所などの制約があっても、基本的には好きなものを自由に選ぶことができる。

それなのに、買い物で失敗するといつもしゅんとした気持ちになる。
一度けちがついてしまうと、使っていてもなかなかものを愛することができない。

お金の問題ではない。
100円ショップの商品ならば、それはそれで安いだけのものを買った自分が残念に思えてくる。

そう、ものが悪いのではない。
見る目がない自分に失望するのだ。

ものを買うことは、人生の選択のひとつ。
私をとりまく無数のものは、全て私の選択によって私のそばにある。

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何かを買うときに参考にするのは、通販サイトのレビューや、雑誌やニュースサイトの紹介記事などが多いが、個人のブログもよく見るようになった。

使う人の気持ちになったリアルで率直なレビュー。
体温まで伝わりそうな言葉と写真に親近感を覚える。

名前も顔も知らない誰かのひとことが、迷う私の背中をそっと押す。

私もレビューを書くのが好きで、ときどきTwitterに短い商品紹介を書いている。
タイムラインに埋もれていってしまうツイートをアーカイブにしたいと思っていて、それがブログを始めたきっかけの1つでもある。


私の書くレビューは、商品情報としては完全ではない。
確かな根拠もないまま個人的な感想を書いていて、情報量も十分ではない。

ユーザーとして生活の中で買っているから、簡単に買い替えや買い足しができるわけではない。
雑誌のように競合他社の商品を網羅することもできない。

過去に書いたレビューには、販売が終了していたり、リニューアルされていたりする商品も含まれているだろう。それらに対して細やかに表記のフォローをすることは私には難しい。

その代わり、生活の中で実際に使って感じたことや改善の提案を、なるべく嘘や飾りのない生きた言葉で伝えれたらと思っている。

半分は「これ、いいでしょ」と皆さんに見せびらかす買い物自慢であり、
もう半分はすばらしい商品を作ってくれた企業への感謝とエールだ。

良い道具は良い相棒になる。
おいしいものは生きる喜びをもたらす。

短い人生で買えるものなんて、そんなに多くはないのではないか。
年を重ねて身の回りのものを厳選するようになって、一層そう思うようになった。

だからこそ、縁があって私のもとにやってきてくれたものは、寿命を迎えるまで愛して使いきりたい。

「よかった!」「よく作った!」「次もよろしく!」と、商品に関係する全ての人たちの肩を叩いて、盛大な拍手を送る。
そんな気持ちでレビューを書いている。

私もまた、誰かの背中を押すことができたらうれしい。

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