Twitterのタイムラインにグリーンが鮮やかなそら豆の写真が並ぶ季節。
直売所に行くと「そら豆の収穫時期はわずか2週間です。この機会に是非お求めを」とアナウンスが流れた。
台には新鮮なそら豆がどっさり!しかも安い。
迷わず家へ連れて帰った。
もくじ
旬は短い:収穫時期はわずか2週間
そら豆の旬は3~6月で、代表的な産地は鹿児島県。
私が購入したのは神奈川県で収穫されたものだ。
それぞれの産地での収穫が可能な時期は短い。JAの直売所によると「わずか2週間」だという。
同梱されていた生産農園のチラシにも「風味豊かな旬の時期は一瞬です!」とあった。
おいしいそら豆は鮮やかでツヤのあるもの
おいしいそら豆の選び方
さやにツヤがあり、鮮やかな緑色のものを選びましょう。ふっくらとして弾力があり、外皮から見て粒がそろっているものが新鮮です。栄養素はたんぱく質、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCのほか、カリウム、亜鉛、鉄などのミネラルが豊富です。
VEGEDAY(カゴメ)「[そら豆]おいしい茹で方のコツと、新鮮なそら豆の選び方 」
直売所で買ったそら豆はふっくらしていて、さやがみずみずしく、見るからに新鮮だった。
野菜全般に言えることだが「おいしそうなものがおいしい」。
もう一つ、私の経験より言えることは「さやが大きいものに限る」。
さやが小さいそら豆は豆の量が思ったよりずっと少ない。
収穫時期で異なる食感:「しっとり豆」と「ホクホク豆」
そら豆は、収穫時期によって味や食感が異なるという。
4月ごろは「走り」の時期で、豆が若くみずみずしいため、シンプルに味わうのが最適。6月ごろは「名残」の時期となり、皮が厚くなって水分も減ってきますが、ほっこりとした豆独特の風味が強くなります。
VEGEDAY(カゴメ)「[そら豆のオススメの食べ方]甘みを引き出す茹で方はコレ!」
この「走り」と「名残」の2種類を「しっとり豆」と「ホクホク豆」として説明しているサイトがあり、わかりやすい。
「しっとり豆」と「ホクホク豆」の見分け方
そらまめは、収穫時期によって性質の異なる二種類が販売されています。
ガッテン!(NHK)「初夏だ!そらまめパラダイス」
ひとつは収穫時期の早い「しっとり豆」。
豆がへその緒を通じて、栄養を受け取っている最中のため、 糖分や水分がたっぷりでみずみずしい豆です。
もう一方は、「ホクホク豆」。
栄養補給が完了し、発芽のために糖分がデンプンに変わっているため、 ホクホクとしたジャガイモのような食感が特徴です。
種類は「さや」や「へその緒との接合部(豆の筋)」で見分けることができる。
〔サヤの色〕
しっとり豆:サヤの表面が新鮮な緑色
ホクホク豆:サヤの表面が色あせていたり、茶色
〔へその緒との接合部(豆の筋)の色〕
しっとり豆:へその緒との接合部が、緑色
ホクホク豆:へその緒との接合部が、黒色
(へその緒が外れて時が経つことで、酸化して黒くなるため)
私の買ったものは豆に黒い筋(お歯黒)があるようだ。
「ホクホク豆」だろうか?
鮮度が命!買ったらすぐに調理を
そら豆をおいしく食べるいちばんのポイントは「買ってすぐ、新鮮なうちに食べること」。
「そら豆は鮮度が命」といわれます。それは、日が経つと急激に味が落ちてしまうから。目安は収穫してから3日以内で、スーパーで購入したら、できればその日のうちに食べたい野菜です。
VEGEDAY(カゴメ)「[そら豆のオススメの食べ方]甘みを引き出す茹で方はコレ!」
また、豆は調理の直前にさやから出すようにする。
生産農園おすすめの食べ方は「焼きそら豆」
生産農園のチラシではグリルで焼いて食べる方法を勧めている。
おいしい空豆の焼き方
空豆は洗って濡れた状態で魚焼きグリルに入れ、中火で片面5~6分を目安に両面を焼く。フライパンの場合は蓋をして焼いてください。
双葉農園(チラシ)
(外側がしっかり黒く焼けるまで!)
グリルで焼くとさやに包まれて蒸したように火が入る。
しっとりホクホクに仕上がり、豆本来の味が凝縮されたようになるという。
栄養素が水に溶け出さないという点でも焼いて食べる方法は理にかなっている。
今回は残念ながら焼きそら豆は断念し、フライパンで「蒸しゆで」にする。
量が多すぎてグリルに乗らないのだ…!
フライパンで手軽に「蒸しゆで」
私は普段、スナップエンドウやインゲン豆をゆでるときは、フライパンに少量の湯を沸かして「蒸しゆで」にする。
湯を沸かす時間が短くてすむうえに、豆が水っぽくならず、風味が引き立つ。
そら豆も同様に蒸しゆでができる。
下記サイトのレシピを参考に調理した。
ほほえみごはん(ニチレイフーズ)【そら豆ゆで方】決定版「蒸しゆで・2分」が一番美味しい!
以下は私が茹でた方法だ。
時間や湯の量など、細かい点が異なるので、詳しくは上記サイトをご参照いただきたい。
1.そら豆に切れ目を入れる
さやをむいて、豆の筋の逆側にナイフで浅く切れ目を入れる。
切れ目から塩水が入って豆に味がしみるとともに、シワなくゆでることができる。
食べるときの皮むきも簡単。
2.フライパンに少量の湯を沸かし塩を入れる
レシピでは下の写真よりもっと少ない湯の量でゆでている。
豆の厚みを考えて多めに湯を入れたのだが、そら豆は柔らかいのでレシピどおりでも火は通りそうだ。
塩は豆の味付けとして「少し塩からい」と感じる量を入れた。
3.ふたをして2分ゆでる
沸騰してからそら豆を入れる。
ふたをして中火で2分ゆでたが、少しだけ早めに引き上げてもいいかもしれない。
過去2年は鍋でゆでたのだが、2分半では完全に長すぎで、豆がふにゃふにゃになってしまった。
余熱も計算に入れると、豆の大きさにもよるが、1分半~2分弱が私の好みのゆで時間のようだ。
4.ざるにあげて冷ます
少しかために感じる程度ですぐにざるに引き上げ「おかあげ」(水にさらさずざるにあげて自然に冷ます)する。
余熱で豆が柔らかくなってしまうので注意すること。
豆と豆との間を空けて並べ、ざるの網目からも空気が流れるように冷ます。
新鮮なそら豆はやっぱりおいしい!
3年目にしてようやく成功した。
「ホクホク」と「しっとり」、どちらも感じるちょうどいい硬さ。
さっと蒸しゆでにしたので、そら豆らしい甘さがあり、味が濃い。
ゆでたてのそら豆はビールにぴったりだ。
家族にも大好評。3人で完食してしまった。
80歳の父が高らかに宣言した。
「そら豆、オーダーします!」
これはシーズン中にまた買ってこないといけないぞ。
2021/05/21 今年もゆでてみた!
そら豆の季節再来。直売所にぷりぷりのそら豆が並んだ!
今年はへその筋が青い「しっとり豆」のようだ。硬めの仕上がりが好きなので、去年よりも気持ち早く1分半で上げてみた。
仕上がりは上々。「しっとり豆」には蒸しゆでが合うように思う。
冷凍保存は生のままで
新鮮なうちに食べるのがいちばんだが、冷凍保存をする方法もある。
保存した豆はうす皮がついた状態で凍ったままゆでれば食べられる。
すぐに食べない場合は、新鮮なうちに冷凍保存しましょう。ゆでて冷凍すると水っぽくなりやすいので、生のまま冷凍するのがおすすめです。(中略)
より風味良く保存したい場合はサヤごと冷凍しましょう。
旭化成ホームプロダクツ「保存テクニック そら豆」
うす皮や「わた」も食べられる
そら豆の難点は捨てる部分の多さだ。
みずみずしいさやの内側のわたを見るたび、いつももったいないと思う。
豆を包むうす皮は栄養が豊富でそのまま食べても問題ない。
また、ここでは紹介しないが、わたを食べるレシピもあるようだ。
豆を包んでいる皮“種皮”は、栄養豊富
便秘を解消して腸内環境を整える不溶性の食物繊維も多く、特に種皮(豆を包む皮)には、ポリフェノールや食物繊維が豊富です。新鮮なものは種皮も柔らかで、むかずに食べることができ、より多くの栄養素をとることができます。
NHK「栄養をムダなくとれる! お手軽“そら豆”レシピ」
また、さやの内側にあるワタは甘み成分が多いので、捨てずに利用したいものです。
その日にゆでて食べる新鮮なそら豆のなんとおいしいことよ!
買い物と調理のタイミングさえ合えば、ゆでるのは意外と簡単だった。
今度はグリルで「焼きそら豆」にチャレンジしたい!
〔関連記事〕その後、焼きそら豆にもチャレンジ!