梅酒作りは道楽だ。
瓶を用意して、青梅と氷砂糖、ホワイトリカーを買い、衛生状態に気を配りながら、手間をかけて作る。
市販されている梅酒は安くておいしい。味が安定しているし、バリエーションも豊富。
コストと手間を考えると、まったく割に合わない作業だ。
それでも私は青梅の気配を感じると心が躍る。
梅酒作りはセオリーを守れば失敗が少ない。
材料の仕入れを済ませておけば、1日か2日頑張って作業して、あとは暗い場所に瓶を置いて半年待つだけ。
瓶の消毒、梅のあく抜きと乾燥、酒の度数と糖の量。
押さえるポイントは決まっている。
気分にムラのある私にぴったりの趣味だ。
途中何年か休みながらも15年近く続いている。
梅酒づくりの魅力は、酒に漬かった梅の実だ。
梅酒を漬けているのではなく、梅の実を作っているのかもしれない。
酒と糖の組み合わせを探るのも楽しみの1つ。
母の作っていた梅酒は甘くてとろとろだった。
私の作るのはのんべえの梅酒。
日本酒と氷砂糖
ブランデーとはちみつ
泡盛とてんさい糖
砂糖の量も加減して。
半年後には化学反応のように新しい味が生まれている。
捨てるのは種だけで、瓶も繰り返し使える。
趣味としてはムダがなくてまあまあいいでしょ?
青梅がスーパーに出回り、瓶とホワイトリカーが棚に並び始めるとそわそわする。
価格調査のためにスーパーを巡る。
近郊で獲れたキズのない大きな青梅を底値で買いたい。
梅を探す私はいつにも増して貪欲だ。
ネットでブランデーを取り寄せて…泡盛は地元で買おうかな?
瓶も空けておかなくちゃ。
梅酒を漬けることのできる年は平和で何も起こっていない年。
今年も梅仕事ができることに感謝。
〔関連記事〕梅酒作りのコツと、毎年の記録について。